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 大人の発達障害〜適材適所で能力発揮
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最近、診療していると、発達障害かどうかはっきりしないけれど、軽度ながらも特徴を持っているグレーゾーンといえるような方に多く出会うようになってきました。

対人関係など苦手な部分がありながらも、とても真面目で一生懸命。そして魅力や才能を持っておられます。


大人の発達障害は性格と同じように位置づけられるのではとも言われます。

性格が、持って生まれた気質と後天的な環境で作られていくように、発達障害も持って生まれた特性と後天的な環境の中で形作られていくように思います。そして、時、所、状況によって、発達障害の特徴が重く出たり、目立たなくなったりする。


発達障害やその傾向、性格が一階、うつや不安、強迫症状、時には統合失調症のような症状が二階と理解するとわかりやすい。もちろん、これに環境が影響する。


うつ病といっても、人によって症状の出方や経過が異なるのは、一階部分である性格や特性が異なるからともいえるのではないか。


また、我々が生きている社会も変わり、ひと昔前のような職人や第一産業など活躍する場所が減ったことも、発達障害特性のある人には生きづらい社会となっていることも指摘されています。

効率やスピード、コミュニケーション能力を過度に求める職場、年功序列という秩序がなくなった職場は、いづれもその傾向を持つ人が苦手とする環境でもあります。


発達障害の有病率の増加は、このような社会、文化的要因が大きく影響されているのではないかとも言われていますが、私もそのように感じています。



彼らにとって力を発揮する場を見つけられること。

総合的、平均的な力を求める場でなく、彼らの魅力と価値が認められ生き生きと過ごせること。

短所のように見えて、実は短所と長所が表裏一体となっていることも多い。

周りからみたらこだわりのようにみえても、深く考え抜く能力でもあります。


発達障害を少数派、定型発達を多数派として線引きするのではなく、皆が自らの能力を発揮でき尊重し合える世の中になってほしい。


人に接するのは苦手でも、得意な分野では天才的な発想で研究開発に繋がることもあり得るでしょう。発明家にはこのような少数派タイプが多いとも言われています。


企業管理者の方には、彼らが適材適所で能力を発揮できる環境整備をしていただきますようお願いいたします。


2019年7月25日(木)

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