対人関係の法則と孔子の思想〜円満な人間関係のために |
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日増しに悪化していく日韓関係ですが、とても心配ですね。。国と国との関係はさまざまな問題が絡み複雑ですが、人と人との関係に通じるところがあるように思いながらニュースを聞いていました。 ところで、前回お伝えしたアサーションや対人関係について、ご質問がありましたので、ここで取り上げさせていただきますね。 「お互い尊重するというのが難しい。。」 「苦手な相手への対応や、信頼関係を築きにくい場合にはどうしたらいいのか。。」 相手のことを嫌になっている(尊重しづらくなっている)方へ 自分の考えと相手の考えは違って当たり前のことを思い出そう。 それぞれの立場で考えも違ってくることを受け止めよう。ちょっと立ち止まって、相手の立場だったら。。と想像してみて下さい。 あなたはあなたらしく。相手も相手らしくしていい。 自分を受け入れ、相手を受け止める。 相手を何とかしようと思わない。 あなたはこう思うのね。私はこう思うよ。 お互いの意見は尊重されるが、迎合する必要もない。つまり、アサーティブな立ち位置。 ついつい、親しい相手には、自分の考えを全て受け入れてほしいと思いがち。相手の考えが自分の考えと違うと、否定された気持ちになり、悲しくなったり怒ってしまったり。 相手の考えを受け入れるかどうかは自分の自由。 自分の考えを相手がどう思うかも自由。 自分も至らなかったり欠点があったりするように、相手にも苦手な分野や欠点はあるでしょうから、お互い様ですよね。相手にもいいところがあるはずです。付き合っていくうちに魅力を発見したり、自分の成長につながったりするかもしれません。 そして、相手を許すことで自分も解放され自由になります。 ここで、「対人関係の法則」と中国の思想家である孔子の教えについて少し触れたいと思います。 対人関係の法則 (Kieslerの対人円環) <力の関係> 一方が支配的になると相手は服従的に 服従的になると相手は支配的になる <距離の関係> 友好的に接すると相手も友好的に 敵対的に接すると相手も敵対的になる 自分がニコッとすると相手の表情が和らぐように相手との接し方次第でお互いの関係が変わる 「論語」で孔子が重んじた「仁」と「礼」 「仁」とは簡単にいうと人を思いやる気持ち。 「礼」とは思いやりを態度としてあらわす礼儀作法のことです。 孔子は、相性が悪い相手であっても、また自分に敵対するような相手でも、誰に対しても「礼」を実践することで人間関係が円満になる と考えます。 「礼」とは「相手を尊重し、愛情を持って相手に接すること」「約束を守り、丁寧な言葉を使い、相手を不愉快にさせるような行動はしない」ということでもあるようです。 そして、孔子は論語の中で「他人が自分を分かってくれない事より、自分が他人の良いところを知る努力をすべきだ」「自分と異なる意見を持つ人こそ、自分を成長させてくれる存在だ」とも説いています。 つまり、ぶつかり合ったり喧嘩してしまったりした際には、 自分から先に しなやかな心で 友好的に接することで 相手も友好的になり お互いの信頼関係を取り戻しやすくなるのではないかと思います。 自分から先に行動するには勇気がいることでしょうが、相手との接し方次第でお互いの関係が変わること、そして相手を許すことで自分も楽になることを信じ、一歩を踏み出してみるのもいいかもしれません。 さらに、思いやりと愛情を持って接することで、信頼関係を深めていくことができるのではないでしょうか。 私たちは生きていく中で、さまざまな人と出会います。 「対人関係の法則」と孔子の教えである「仁」「礼」を参考にしながら、寛容な心を持って、苦手な人とも適切な人間関係を築いていけるといいですね! |
2019年8月6日(火) |
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