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 ストレスへの気づき〜不調のサインを早めにキャッチしよう
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夏季休暇を利用して初めて訪れた立山黒部アルペンルートでは、そびえ立つ山々と湖、峡谷、雲海、満天の星空、息を飲みこむような圧倒的な大自然の美しさに感動しました。

台風や地震など自然の脅威もありますが、雄大な景色には心を揺さぶられるとともに癒されます。

この豊かな地球、日本に生まれたことに感謝し自然を大切にしていきたいものです。




さて、メンタルヘルス不全で受診される方は、次のように3つの世代に大きく分けることができます。

1、若年世代:学校や職場の人間関係をきっかけに身体不調、不適応を呈し受診

2、中年世代:過重労働や対人ストレスにより疲弊し、心身不調を呈し受診

3、高年世代:環境変化や喪失感をきっかけに不眠や抑うつ、身体不調を呈し受診

どの世代の方も、ストレスをきっかけに不調を呈し受診に至ることが多いです。


早めに不調のサインに気づき、早めに対処することで、疾患を予防したり早く回復させたりすることができます。

そのためには、まず、自ら

「ストレスに気づく」ことが重要です。


今日は、ストレスに気づくために、ストレスとはどんなものか、ストレスによって心身にどのような影響がでるのかについて簡単にお話させていただきます。

以前、地区の健康講座でお話した時の資料も使わせていただきますね。


まず、ストレスの成り立ちについて



ストレスとは、


ストレッサー(外的刺激であるストレス要因)内的要因が合わさり、ストレス状態に陥ることです。

そのため、ストレス対処としては、ストレッサーとなる環境の調整と、内的要因である自らの状況についての対処が必要になります。


つまり、内的要因が大きくなくても、ストレッサー(職場環境など)の影響が大きければ、ストレスを強く感じます。

一方、ストレッサーがそれ程でなくても内的要因(物事の受け取り方など)によっては、ストレスを強く感じることもあります。

また、両方の要因が大きければ、それだけストレスも強くなります。


次に、ストレス時の反応や悪影響について、図でお示ししますね。




ストレッサーに直面すると、大脳皮質、大脳辺縁系から視床下部に情報が伝えられ、自律神経系、内分泌系、免疫系のストレス反応を引き起こします。

ストレスによる反応には次のようなものがあります。

・身体面 : 動悸、息切れ、頭痛、肩こり、めまい、胃痛、便秘、下痢、食欲低下、不眠

・心理面 : 不安、イライラ、気分の落ち込み、恐怖、緊張、パニック、怒り、集中力の低下

・行動面 : 飲酒量や喫煙量の増加、依存、生活リズムの乱れ、仕事のミス

一時的な反応でおさまればいいのですが、状況が改善せず慢性ストレスが持続する場合には、脳や免疫系のホルモンのバランスが崩れ、さまざまな疾患(脳卒中、心筋梗塞、糖尿病、胃潰瘍、適応障害、うつ病など)を引き起こしてしまいます。

これらの症状に気づいたら、生活を振り返り、調整や工夫するなど適切に対処することが重要です。





このように、ストレスは心身にさまざまな影響をもたらします。

ストレスは目には見えませんが、少しでも悪影響を減らしていきたいですよね。

ストレスにさらされた時に、自分がどのような行動や感情に陥りやすいのか(飲酒量が増える、怒りっぽくなるなど)、また身体の変調を来すのかを把握することでセルフコントロールしやすくなります。

疾患を防ぐために、また疾患を悪化させないために、自分がストレス状態にないか気にかけて早めに対処していけるといいですね。






2019年8月16日(金)

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