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 「無」になることで心の安定とともに創造力も高まる⁈〜瞑想と坐禅の試み
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ラグビーW杯で日本チームの躍進の最中、旭化成 名誉フェローの吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞されました。おめでとうございます!

吉野氏が開発されたリチウムイオン電池は、軽量かつ高出力で充電して何度も使えるのが特徴といい、スマートフォンやパソコンなどに広く使われており、今や我々の生活には欠かせないものですよね。

吉野氏は、記者会見で、「研究には頭の柔らかさと執着心が大切だ」と語っておられました。そして、「アイデアはぼーっと何も考えずにいたときのほうが、自然に浮かんできたのも不思議だね」とも話されていたそうです。



ノーベル受賞者や発明家の方々は、「何も考えないでいる時に斬新なアイデアが浮かんだ」とよく言われます。もちろん、ひらめくためにはたゆまぬ努力があってこそだと思います。

瞑想は発想力を豊かにするといわれ、スティーブ・ジョブスが瞑想のおかげで様々なアイデアが生まれたと語ったエピソードは有名ですよね。


坐禅体験

先日、京都のお寺で坐禅の体験をしました。

若い方を中心に外国の方もいらして、坐禅への関心の高さが窺えました。

日常から離れ、静寂の中、体を落ちつけ動じない形に安定させ、心を一か所に集中し自分と向き合い「無」になる。坐ることによって身・息・心を統一するのが坐禅ということです。

僧侶によると、宗派によって細かいところは異なるものの、坐禅するときの心構えは3つあるといいます。

・無になること

・最初は無になることが難しいので、その場合には、過去、今、未来の自分を離れて見るようにする

・聴こえてくる音や風などに集中する

10分、15分の座禅でしたが、とてもゆっくりとした時間が流れ、頭の中がすっきりと清々しい気持ちになりました。




禅IT

福井の永平寺町ではシリコンバレーから移り住んだアメリカ人の若者が禅を学び、禅ITの活動を行っていることが報道されていました。

仕事前に体だけでなく心も落ち着かせる。仕事上、長時間パソコンやスマホを見るため、時間を区切って坐禅を行うことにより、目の前の作業に集中でき、違う考えが浮かぶようになるといいます。


さまざまな瞑想と座禅

瞑想にはマインドフルネス、ヨーガ、仏教、坐禅などいろいろなやり方や形があります。

目的も異なり、仏教では悟りを目指し、マインドフルネスでは心身の健康を目指します。


「マインドフルネスストレス低減法」の著者でもあるマサチューセッツ工科大学医学部名誉教授 ジョン・カバットジン氏は8週間のプログラムを開発し、慢性疼痛や不安、うつの改善があることを実証しました。

最近は脳科学や免疫学の分野でもその効果が実証されつつあります。「マインドフルネス瞑想法というのは、”今”という瞬間に完全に注意を集中するという方法」「瞑想は”ただ存在する”という体験をもたらしてくれるもの」と同氏はいいます。


日本マインドフルネス学会の越川房子理事長も、マインドフルネス瞑想の訓練をすると、不安から逃れようとするときに促進される「することモード」より、現状を受け入れる「あることモード」になりやすく、ストレスや不安の軽減につながるといいます。

また、瞑想で「思考」を切り離す訓練をすることで、思考と自分との間に隙間が生まれ、自動的にわいてくる思考や感情に巻き込まれにくくなるといわれます。自分を苦しめる思考パターンや行動パターンに気づき、それを減らしていくことで、ストレスや苦しみが減っていくことが期待されます。



マインドフルネス瞑想と坐禅、ヨーガを実践してみて、違いはあるものの「自分の心の中」に関心を向ける東洋思想や技法がベースになっていること、そして、東洋思想への関心の高さも感じました。

「今この瞬間を大切にする」という姿勢で、自分がやりやすい方法で瞑想を日々の生活の中に取り入れていくことで、心穏やかに心身の健康を保っていけるとよいのではないでしょうか。


この分野は奥が深いですが、臨床に活かしていく方法をこれからも考えていきたいと思います。



2019年10月10日(木)

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