名古屋市天白区の心療内科精神科 とんぼヶ丘クリニック【心療内科・精神科・うつ病・パニック障害・発達障害・認知症他】


 マインドフルネス〜過去や未来にとらわれず「今ここ」に心を取り戻そう
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9月に入りましたが、蒸し暑く不安定な天候となっています。衣類の調節や温度調整をしながら体調管理をしていけるといいですね。


先週金曜日土曜日の診療後、名古屋市内で開催されていた日本認知・行動療法学会のワークショップを受講しました。医療だけでなくさまざまな分野の若い方が多く参加されていて、とても活気があり刺激を受けました。

最近、注目されているマインドフルネスについても実践してきました。


そして日曜日は、精神保健指定医の更新のため東京で終日研修を受けました。

事例研究のセッションでは、医師、役人、法律専門家それぞれの立場から活発な議論が行われました。私自身、現在は精神保健指定医として入院に関わる診療や判定は行っていないものの、その他の公務員としての職務もあり、さまざまな視点から考えさせられ勉強になりました。



さて、今日は受講したマインドフルネスについて簡単に紹介させていただきますね。


最近よく耳にするマインドフルネスは、1970年代より米国を中心に科学的・医学的な研究が進み、ストレス低減効果が実証されている瞑想の一つです。古代仏教の修行として用いられたものから宗教的な要素を除きトレーニングしやすくなったことからGoogleなど一流企業で導入され米国でブームとなり日本で適用が広がりました。

マインドフルネスとは、「今ここ」に集中することで、自分の思考や感情に「気づく」力を高めるトレーニングのことです。

日本マインドフルネス学会では、マインドフルネスを「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」と定義しています。

過ぎ去った過去を手放し、将来への不安からも離れて「今ここ」に意識を置くことで、自分自身を苦しめている考えから距離をとりやすくなり、心の安定、自律神経のバランスを整えたり不安の軽減が得られます。


ワークショップの講師、琉球大学の伊藤義徳先生は「マインドフルネスのトレーニングは心の筋トレといって続ければ続けるほど効果が出てくるので、正しさや形にとらわれず、まず1日5分からでも続けてみるとよい」と仰っていました。



マインドフルネスのやり方

1、良い姿勢で座る

あぐらでなくても正座や椅子でも可能です。椅子の場合、手のひらを下に向け膝や太ももの上に置き、無理をしない程度に背筋を伸ばし肩の力を抜きます。そして目をつむってリラックスします(目は閉じても開いてもよいですが、目を開いた場合には伏し目がちに1.5m先の床を柔らかく眺めます)。この時、身体の感覚に意識を向けます。手や太もも、お尻が触れている感触を感じ取りましょう。


2、自分の呼吸に意識を置く

今まで無意識に行っていた自分の自然な呼吸に意識を置きます。


3、感情や思考が浮かんでも、それを追わず呼吸に戻る 〜集中→気づき→戻す

何か考えていることに気づいたら、それを追いかけず「考えた」と心の中でつぶやき意識を呼吸に戻します。感情や思考に何も判断を加えず、そのままにして「気づいて戻す」を繰り返します。雑念が浮かんでも無理に消そうと思わず流していきます。身体のいろいろな部分の感覚が気持ちよくても悪くても、何もせず、瞬間瞬間気づきにとどめます。



マインドフルネスを実践してみると、今ここに集中しようと思っても、終わった仕事のこと、明日の食事のことなど、実にさまざまな雑念が浮かんできました。

講師の先生によると、心がさまようことに対し自分を責めず、良い瞑想を目指そうと思わず、単に瞬間瞬間に起きてくることに気づくことが大切だそうです。雑念が浮かんできても、あ〜浮かんできたと気づいて、また、今ここに集中する、その繰り返しでいいということでした。短時間でしたが、やっていくうちに不思議と静かで穏やかな気持ちになりました。


普段忙しくしていると、そんな時間がない、余裕がないと思ってしまいますが、10分や15分スマホを眺めている時間をマインドフルネスで癒しの時間にあてられるといいですよね。

まずは自ら実践を重ねてみて、今後、治療に活かしていけるといいのではないかと考えています。


情報が溢れ慌ただしい世の中です。スマホやパソコンから少し離れ、静かでゆったりした時間の流れを感じられるひとときを過ごすことで、心の安らぎを得られるといいですね(*^-^*)




2019年9月3日(火)

 ライフサイクルとストレス
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処暑が過ぎ、朝晩涼しくなりましたが、もうしばらく日中は残暑が続くようです。

夏の疲れが出やすい時期なので、睡眠と栄養をしっかりとって体調を整えて下さいね。


さて、今日は、ストレスに備えられるようライフサイクルのお話をしたいと思います。



発達心理学におけるライフサイクル理論

エリク・H・エリクソンは、「人は年齢を基準とする時期に応じて生涯を通して発達する」と考え、人生を8つの段階に分け、それぞれ解決すべき発達課題と達成できないときに陥る危機について心理社会的発達理論として提唱しました。


(時期年齢)         (心理的課題)

乳児期 0〜1歳半  基本的信頼感 対 不信感

幼児期初期 1歳半〜3歳  自律心 対 羞恥心

幼児期後期 3〜6歳    自主性 対 罪悪感

学童期 6〜13歳    勤勉性 対 劣等感

青年期 13〜22歳      アイデンティティ 対 アイデンティティの混乱

成人期初期 22〜40歳    親密 対 孤立

成人期後期 40〜65歳   世代性 対 停滞

老年期 65歳〜      自己統合 対 絶望


この中で注目すべき課題は

乳児期の基本的信頼感の確立

青年期におけるアイデンティティ(自我同一性=自分が自分であること)の確立です。



基本的信頼感とは

大切に養育してくれて愛情や甘えの欲求を受容してくれる養育者への信頼感を通して、自分という存在を肯定的に捉え、外界は信頼するに足りるものだという感覚を持つことです。

人に対して信頼感や安心感を持てることで、生涯にわたって情緒的に安定して過ごせるための土台が作られます。

一方、乳児期に得た体験により基本的信頼感が希薄であると、人に対して不信感や不安感を抱きやすく、対人関係が不安定になりストレスを感じやすくなります。

乳児期には、養育者が自らの生理的欲求をかなえてくれて(泣くと授乳やオムツ替え、抱っこをしてくれて)安心できるという体験が重要になります。



アイデンティティの確立

アイデンティティは、自我同一性ともいい、自分がありのままの自分としていつづけたいという一貫性と、社会的に役割を果たし、同時に社会に認められているという自信、つまり「これが本当の自分」という概念です。

この時期に同年代の人との間に親密な関係が生まれず、社会集団の中で自分の立ち位置や役割がわからなくなった場合、自己を見失いやすく、アイデンティティの危機と呼ばれます。

現代は、社会的要因(価値観の多様化や不安定就労の増加など)によりアイデンティティの獲得が遅れることも多く、青年期が延長しているとも言われます。自立できず依存が長引き、引きこもり、パラサイト・シングル、フリーター、ニートといった状況は、社会的問題にもなっています。

青年期は、親からの精神的な分離を図りつつ、経済的にも自立する準備をする時期であり、自分自身を見つめながらアイデンティティの確立を行うことが重要なテーマとなります。




診療していて思うことは、青年期の親子関係の再構築についての重要性です。ピンチはチャンスというように、青年期の子どもが何らかの悲鳴をあげている場合(心身不調や行動化など)親子関係を見直すいい機会と捉え、適切に対応することが必要です。

簡単に言うと

親が強すぎると子が自立しにくい。

今まで親に従順であった我が子が、自ら意見を述べたり反抗的態度をとる際、つい怒ってしまったり親の意見を押し付けたくなります。親として社会的教育的視点から意見を伝えることは必要ですが、子どもがアイデンティティを獲得するための邪魔をしないようにしたいものです。

親や周囲の大人達は青年に対し、自立しようとしている一人の人間として尊重し応援してあげられるといいのではないでしょうか。


ライフサイクルにおけるメンタルヘルス不全に陥らないためには

自ら各時期の発達課題をクリアしてきたか振り返りつつ

我が子が心理社会的危機に陥っていないか考え

ライフイベントを上手く乗り越えていけるといいですよね。





そして、個人と同じように家族にもライフサイクルがあり、そのステージにおいて発達課題があります。


家族ライフサイクル

1、独身の時期−家からの巣立ちと家族の基盤づくり−:職業を選択し経済的に自立する。同年代と親密な仲間関係を持つ。親と適切な関係を保つ

2、新婚の時期−二つの異なる家族システムの結合ー:幸福なイメージの時期であるが、家庭生活と仕事のバランスをとらねばならず、また、価値観や家族観の違いに直面し葛藤が生じやすい。夫婦の信頼関係を形成するためにはアサーティブな姿勢が重要

3、乳幼児を育てる時期−幸せとストレスの狭間−:子供の誕生は至福の喜びをもたらすと同時に、心理的、肉体的、経済的なストレスをもたらす。家事育児の分担や子育ての方針などで衝突しやすい。解決しつつ親としての役割を務めながら夫婦の絆を保てるとよいが、うまくいかないと悪化する危険性がある

4、学童期の子供を育てる時期−生活の広がりと境界の維持−:子供の能力や個性に合わせた育て方が重要であるが、教育面で夫婦の対立が起きやすい

5、思春期青年期の子供を育てる時期−健康な家族でも揺れる段階−:さまざまな子供の問題や親子の衝突が起こりやすくなり、家族ライフサイクルの中で最も困難な時期。子供の自立と依存、思春期危機に対し夫婦が協力して補い合い適切に対応できるかがポイント

6、子供の巣立ちの時期−岐路に立つ家族−:子供が進学や就職、結婚により巣立ち、子離れの時期。家庭が親子関係中心から夫婦関係中心となる。子供との関係が密な母親は巣立ち症候群(抑うつ)になりやく、夫婦関係が良好でない場合には夫婦の危機ともなりやすい。子供とは適切な距離を保ち、夫婦関係の再構築を行う

7、老年期の家族−さまざまな別れと人生の統合−:自身やパートナーの老化に直面し、親しい人の死別など喪失体験を受け入れていく必要がある。良き祖父母など年長者としての知恵と経験を生かしていく

(参考文献:精神療法 2009年2月号 家族ライフサイクルを活かす〜臨床的問題を家族システムの発達課題と危機から捉えなおす)



ここで、ライフサイクルとストレスとの関係について、具体的にみていきたいと思います。


ライフサイクルの各ステージは人によって異なりますが、女性の場合、結婚出産や家族の影響を受けやすく、それに伴い、仕事の仕方や調整が必要になります。自分が思い描くようにいかないことも多く、仕事と家庭の両立の悩み、身内の悩みを抱えやすくなります。


一方、男性は、女性が育児家事に追われている時期には、仕事において資格取得や研鑽を積む時期にも当たり、長時間労働によって家庭に時間とエネルギーを費やす余裕がないこともしばしばです。

育児は父親として子供の成長に関われるだけでなく、自らの視野を広げ人生が豊かになることでもありますが、男性社会である企業の理解もなかなか進んでいないのが現状ではないでしょうか。


それぞれの家庭事情によりますが、現在の日本社会では、どうしても女性に育児負担が多くなっています。働く女性にとって、また、就労していなくても不調を抱えながら育児をほぼ一人で担う女性にとっては、次のような不安材料がのしかかってきます。


育児休暇をいつまで取るのか

保育園に入れるのか

送迎の時間は大丈夫か

子供が病気になったら誰がみるのか

小学校に入ったら放課後はどうするのか

習い事の送迎はできるのか

PTAや行事の参加はどうするのか

中学高校でのお弁当、部活の応援や父母会

思春期危機をどう乗り越えるのか

兄弟関係、友達関係

学業の心配、塾や進路をどうするのか、、、等々

子供の成長に応じて心配や課題が次々とやってきます。


診療していても、このような不安や心配事を抱え、ストレスを感じている方が沢山おられます。そんな時には。。



子育て中に少しでも気持ちが楽になるように♪


一人で抱え込まないで、相談相手を作る

子育てチームを組めると心強い

何を大切にするのか、そのために何を選択して何を削るのか、自分なりに考える

その上で、周りに具体的な支援をお願いする

あらかじめ情報収集をし経験者から話を聞く

同じ立場や共感共有できる人と交流する

欲張らず大事にしたいことを優先させる

迷っても決めたことを良しとする

見通しを立てる

上手くいかなくても自分を責めない

がんばっている、それなりにやっている自分を褒める

そして何より  今を楽しむ!



私の場合も、仕事と家庭の両立に悩みながら20数年走り続けてきました。綱渡りのような時期もあり、紆余曲折ありましたが、今年、下の息子が大学に進学し子育てを卒業。

子育て中は葛藤を抱えながらも、なるべく長いスパンで考えるようにしていました。

20代 学業と仕事

30代〜40代 仕事と子育て

50代 仕事と趣味?

自分なりに大まかに区切って、今の時期はこれでいいんだと納得させるようにしていました。

そして、全てのことをできるわけではないので、こちらを選んだからには諦めも肝心と思うようにして、必要以上にプレッシャーやストレスをかけないようにしていました。もちろん、子育ての間も仕事の手を抜いた訳ではありませんが、時間的制約のため、やりたいことをやり残してきたことも事実です。

こうして仕事を続けられたのも、子供が小さい時には、当直のない常勤的非常勤として、子育て経験の豊富な女性医師やスタッフのいる職場で働けたことや上司の理解など恵まれた環境だったことも幸運でした。そして、家族をはじめ保育園、学童、学校、友人など支えて下さった周りの方々に感謝しています。


これからは、人生後半。

今までの臨床経験や人生経験を患者さんや社会に還元していけると幸いです。ブログを始めたのも、そんな思いからです(*^-^*)

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



最後に

現在、男女を問わず、ワークライフバランスが重要視されるようになってきています。

どのような人生を送りたいのか、仕事と家庭や趣味とのバランスをどのようにとっていくのか、何を大切にしていくのか、自ら考えてデザインしていくことが求められています。

キャリアをいつ、どのように積んでいくのか、自ら選んでいくとともに、それが叶えられるよう、社会や企業にもシステムづくりや理解を深めてもらいたいと願います。


自らの生きがいを大切にしながら、親子・夫婦の関係共に適切な距離を保ち(つかず離れず)次にやってくるであろうライフイベントや環境の変化に対し準備を行うことで、少しでも余裕が持てるのではないでしょうか。

置かれた環境や状況によって、工夫の仕方は人それぞれだと思います。

ご自分なりのペースやライフサイクルに合わせて、ストレスに備え、あるいはストレスと上手く付き合いながら、健康に過ごせるといいですね!



2019年8月25日(日)

 ストレスへの気づき〜不調のサインを早めにキャッチしよう
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夏季休暇を利用して初めて訪れた立山黒部アルペンルートでは、そびえ立つ山々と湖、峡谷、雲海、満天の星空、息を飲みこむような圧倒的な大自然の美しさに感動しました。

台風や地震など自然の脅威もありますが、雄大な景色には心を揺さぶられるとともに癒されます。

この豊かな地球、日本に生まれたことに感謝し自然を大切にしていきたいものです。




さて、メンタルヘルス不全で受診される方は、次のように3つの世代に大きく分けることができます。

1、若年世代:学校や職場の人間関係をきっかけに身体不調、不適応を呈し受診

2、中年世代:過重労働や対人ストレスにより疲弊し、心身不調を呈し受診

3、高年世代:環境変化や喪失感をきっかけに不眠や抑うつ、身体不調を呈し受診

どの世代の方も、ストレスをきっかけに不調を呈し受診に至ることが多いです。


早めに不調のサインに気づき、早めに対処することで、疾患を予防したり早く回復させたりすることができます。

そのためには、まず、自ら

「ストレスに気づく」ことが重要です。


今日は、ストレスに気づくために、ストレスとはどんなものか、ストレスによって心身にどのような影響がでるのかについて簡単にお話させていただきます。

以前、地区の健康講座でお話した時の資料も使わせていただきますね。


まず、ストレスの成り立ちについて



ストレスとは、


ストレッサー(外的刺激であるストレス要因)内的要因が合わさり、ストレス状態に陥ることです。

そのため、ストレス対処としては、ストレッサーとなる環境の調整と、内的要因である自らの状況についての対処が必要になります。


つまり、内的要因が大きくなくても、ストレッサー(職場環境など)の影響が大きければ、ストレスを強く感じます。

一方、ストレッサーがそれ程でなくても内的要因(物事の受け取り方など)によっては、ストレスを強く感じることもあります。

また、両方の要因が大きければ、それだけストレスも強くなります。


次に、ストレス時の反応や悪影響について、図でお示ししますね。




ストレッサーに直面すると、大脳皮質、大脳辺縁系から視床下部に情報が伝えられ、自律神経系、内分泌系、免疫系のストレス反応を引き起こします。

ストレスによる反応には次のようなものがあります。

・身体面 : 動悸、息切れ、頭痛、肩こり、めまい、胃痛、便秘、下痢、食欲低下、不眠

・心理面 : 不安、イライラ、気分の落ち込み、恐怖、緊張、パニック、怒り、集中力の低下

・行動面 : 飲酒量や喫煙量の増加、依存、生活リズムの乱れ、仕事のミス

一時的な反応でおさまればいいのですが、状況が改善せず慢性ストレスが持続する場合には、脳や免疫系のホルモンのバランスが崩れ、さまざまな疾患(脳卒中、心筋梗塞、糖尿病、胃潰瘍、適応障害、うつ病など)を引き起こしてしまいます。

これらの症状に気づいたら、生活を振り返り、調整や工夫するなど適切に対処することが重要です。





このように、ストレスは心身にさまざまな影響をもたらします。

ストレスは目には見えませんが、少しでも悪影響を減らしていきたいですよね。

ストレスにさらされた時に、自分がどのような行動や感情に陥りやすいのか(飲酒量が増える、怒りっぽくなるなど)、また身体の変調を来すのかを把握することでセルフコントロールしやすくなります。

疾患を防ぐために、また疾患を悪化させないために、自分がストレス状態にないか気にかけて早めに対処していけるといいですね。






2019年8月16日(金)

 対人関係の法則と孔子の思想〜円満な人間関係のために
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日増しに悪化していく日韓関係ですが、とても心配ですね。。国と国との関係はさまざまな問題が絡み複雑ですが、人と人との関係に通じるところがあるように思いながらニュースを聞いていました。


ところで、前回お伝えしたアサーションや対人関係について、ご質問がありましたので、ここで取り上げさせていただきますね。

「お互い尊重するというのが難しい。。」

「苦手な相手への対応や、信頼関係を築きにくい場合にはどうしたらいいのか。。」


相手のことを嫌になっている(尊重しづらくなっている)方へ

自分の考えと相手の考えは違って当たり前のことを思い出そう。

それぞれの立場で考えも違ってくることを受け止めよう。ちょっと立ち止まって、相手の立場だったら。。と想像してみて下さい。

あなたはあなたらしく。相手も相手らしくしていい。


自分を受け入れ、相手を受け止める。

相手を何とかしようと思わない。

あなたはこう思うのね。私はこう思うよ。

お互いの意見は尊重されるが、迎合する必要もない。つまり、アサーティブな立ち位置。


ついつい、親しい相手には、自分の考えを全て受け入れてほしいと思いがち。相手の考えが自分の考えと違うと、否定された気持ちになり、悲しくなったり怒ってしまったり。

相手の考えを受け入れるかどうかは自分の自由。

自分の考えを相手がどう思うかも自由。


自分も至らなかったり欠点があったりするように、相手にも苦手な分野や欠点はあるでしょうから、お互い様ですよね。相手にもいいところがあるはずです。付き合っていくうちに魅力を発見したり、自分の成長につながったりするかもしれません。

そして、相手を許すことで自分も解放され自由になります




ここで、「対人関係の法則」と中国の思想家である孔子の教えについて少し触れたいと思います。


対人関係の法則 (Kieslerの対人円環)

<力の関係>

 一方が支配的になると相手は服従的

 服従的になると相手は支配的になる

<距離の関係>

 友好的に接すると相手も友好的

 敵対的に接すると相手も敵対的になる


自分がニコッとすると相手の表情が和らぐように相手との接し方次第でお互いの関係が変わる



「論語」で孔子が重んじた「仁」と「礼」

「仁」とは簡単にいうと人を思いやる気持ち。

「礼」とは思いやりを態度としてあらわす礼儀作法のことです。


孔子は、相性が悪い相手であっても、また自分に敵対するような相手でも、誰に対しても「礼」を実践することで人間関係が円満になる と考えます。 

「礼」とは「相手を尊重し、愛情を持って相手に接すること」「約束を守り、丁寧な言葉を使い、相手を不愉快にさせるような行動はしない」ということでもあるようです。


そして、孔子は論語の中で「他人が自分を分かってくれない事より、自分が他人の良いところを知る努力をすべきだ」「自分と異なる意見を持つ人こそ、自分を成長させてくれる存在だ」とも説いています。





つまり、ぶつかり合ったり喧嘩してしまったりした際には、

自分から先に

しなやかな心で

友好的に接することで

相手も友好的になり

お互いの信頼関係を取り戻しやすくなるのではないかと思います。


自分から先に行動するには勇気がいることでしょうが、相手との接し方次第でお互いの関係が変わること、そして相手を許すことで自分も楽になることを信じ、一歩を踏み出してみるのもいいかもしれません。

さらに、思いやりと愛情を持って接することで、信頼関係を深めていくことができるのではないでしょうか。


私たちは生きていく中で、さまざまな人と出会います。

「対人関係の法則」と孔子の教えである「仁」「礼」を参考にしながら、寛容な心を持って、苦手な人とも適切な人間関係を築いていけるといいですね!



2019年8月6日(火)

 アサーション〜自他尊重の自己表現
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連日猛暑🌞が続きますが、皆さま、熱中症にならないよう気をつけてくださいね。

決して無理をしないで、水分と栄養、睡眠をしっかりとって盛夏を乗り切りましょう!


ところで、日々診療していると、対人関係でストレスを感じている方が沢山おられます。

今月は、メンタルヘルスとして対人関係のあり方やストレス対処について、順次お伝えしていきたいと思います。


心が苦しくなって来院する方

とても人思いで気遣いが多く、人から頼まれると決して断らない。自分が我慢すればいいと思い、言いたいことも遠慮してしまう。

忍耐強く相手のために頑張るけれど、ついには身体や心がへとへとになってしまう。。


そんなあなたへ

自分の気持ちを押し殺さなくていいよ。相手のことを大切にするのと同じくらい自分のことも大切にしてあげて。勇気をもって自分の考えや気持ちを素直に伝えてみよう。

もし、あなたの意見が相手に受け入れてもらえなくても、落ち込まないで、堂々としていればいいよ。相手にもそれなりの意見があり、どう考えるかは相手の自由でもあるからね。



私たちは、人と関わる際に思ったことを言えずにいると、憂うつな気持ちになったり欲求不満や怒り、ストレスをため込んでしまったりします。そして、長く続くと、心や身体の変調を来たしてしまいます。


対人ストレスを減らし、さらに心身不調の予防のためにも、アサーショントレーニング(自分の言いたいことを上手に相手に伝えるための練習)がお勧めです。(参考図書:改訂版アサーション・トレーニング 平木典子著)

このようなコミュニケーションスキルを身につければ、相手を思いやりながら自分の意見を言えるようになります。


アサーションとは、相手の立場や意見を尊重しながら、自分の考えを主張する「相手と自分を大切にしたコミュニケーション方法」です。つまり、自他尊重の自己表現です。

相手と対等な目線に立ち、円滑な主張を行うことにより、理想的な人間関係へつなげられます。


アサーション理論では、コミュニケーションの自己表現として3つのタイプに分けられます。

1、アグレッシブ(攻撃的):自分のことだけを考えて、相手のことを考えず自己主張する。理由を聞かずに頭ごなしに叱責する。他者批判的で支配的。私はOK,あなたはOKでない。

2、ノンアサーティブ(非主張的):自分より相手を優先し、自分のことを後回しにする。自分の意見を押し殺して相手に合わせる。自己主張が控えめで消極的。私はOKでない、あなたはOK。

3、アサーティブ(自他尊重):自分の気持ちを素直に伝えつつ、相手の気持ちも考える。お互いの意見を出し合って、主張が食い違う時でも歩み寄って双方にとって納得のいく結論を出そうとする。自発的、積極的。私もOK,あなたもOK。




ここで、アサーショントレーニングの例について紹介します。

たとえば、仕事の締め切りが近づいてきた時に「仕事の進みが遅い!」と一方的に上司に怒鳴られた時、どう答えますか?


「申し訳ありません」と弱々しく言って黙り込む →ノンアサーティブ

「そんなに怒らなくていいじゃないですか!」と強い口調で言う →アグレッシブ

「仕事が遅れて申し訳ありません。お怒りはわかりますが、下準備はできて後はまとめるだけなので、もう少しだけ待っていただけないでしょうか」と穏やかに言う →アサーティブ


このように、アサーショントレーニングの基本は、まず、相手の意見を聞き、肯定し、相手への気持ちを理解したことを伝えながら、自分の主張をすることです

そして、お互いを尊重しながら素直に自己表現できるようになることを目指します。


より良い人間関係を築くためにも、ストレスをため込まないためにも、ぜひ職場や家庭で試してみてくださいね!

そして、よくわからない、うまくいかないなど、ご質問があれば、ご相談下さいね(*^_^*)




2019年8月1日(木)

 子育て中のお母さんお父さんへ〜皆が笑顔で
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子育て奮闘中のお母さん(^^)

毎日お疲れさまです!

そして、お仕事で忙しいお父さん(^^)

いつもお疲れさまです!


お父さんへ お願いがあります。

お父さんも一日会社でがんばっておられると思いますが、帰宅したら、一日子どもと向き合ったお母さんを労ってあげていただきたいです。


子育ては息つく暇もなく、家事をするのもやっとの思い。一人だと何とはなしにやれること、トイレに行ったり洗濯物を干したり、料理したり、そんなことが思うようにできない。

子どもが泣いてぐずると中断されて、てんてこ舞い。自分の好きなことをするなんて、とてもできない。そして、夜、寝かせたと思ったら起こされて。。


少しでも子どもを見てほしい。家事でもいい。隙間の時間でもいいし、ビール片手でも構わない。子どもは大喜びです♪

子どもとの触れ合いは、深く心の絆として刻まれ、お互いの成長(子どもだけでなく親も)に繋がります。

そして、お母さんに余裕ができると、子どもも安らげる。

家庭が和み、皆が笑顔になります(^^)



そして、お母さん、がんばりすぎないで!

子どもは思い通りにいかないとわかっていても、理想を追い求めて、うまくいかないと子どもを責めたり自分を責めたりしてしまいます。


イギリスの精神分析家ウィニコットは

「ほど良い母親(good enough mother)」

つまり完璧な母親ではなく、過度でも無関心でもない、ほどほどの育児が望ましいと述べています。

育児や家事を完璧にしようと思わず、肩の力を抜いて、笑顔でいてほしい。

子どもとのかけがえのない今を大切にしてほしい。

子どもはすぐに大きくなります。

しんどい時には周りに助けを求めてください。


ありがとう!(^^)! お疲れさま(*^-^*)

普段、面と向かってなかなか言いづらいけれど、言われてホッとする。

お互いがんばっていることを認め合って感謝しよう。

子育ての大変ながらも貴重な体験を分かち合ってほしい。

力を合わせて家族の物語を紡いでいけるのは、どんなに尊いことでしょう。



友田明美先生がご著書でも学会でも声をあげられていたこと

子どもへの接し方で脳が変化する。

 「マルトリートメント」=不適切な関わりにより、脳が萎縮して、将来にわたって子どもに影響を与える。

しかし、その後の関わりにより萎縮した脳も戻ることが研究で裏付けられた。

つまり、子どもの脳は発達途上であり、早いうちに手を打てば回復するということ。

昔の体罰しつけではなく、褒め育てがよい。頭ごなしに怒らないようにしたい。

スキンシップをはかることで、脳が活性化するだけでなく、オキシトシンが分泌され穏やかで愛情に満ちた気持ちにさせてくれる。

親に愛されているという自信と安心感さえあれば、健全にこころの成長を遂げてゆきます。


杉山登志郎先生も、子育てで一番大切なことは

 「安心」母親、父親、乳児が安心できること

 「多様性」子どもたちが好奇心に支えられて多様な成長をしていくことだと仰っています。


子供は社会の宝でもあります。

子育て失調のお母さん、お父さんを減らすために、皆が温かい目で見守り、手を差し伸べ、子育て家族を応援していけるといいですね(*^-^*)



2019年7月28日(日)

 大人の発達障害〜適材適所で能力発揮
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最近、診療していると、発達障害かどうかはっきりしないけれど、軽度ながらも特徴を持っているグレーゾーンといえるような方に多く出会うようになってきました。

対人関係など苦手な部分がありながらも、とても真面目で一生懸命。そして魅力や才能を持っておられます。


大人の発達障害は性格と同じように位置づけられるのではとも言われます。

性格が、持って生まれた気質と後天的な環境で作られていくように、発達障害も持って生まれた特性と後天的な環境の中で形作られていくように思います。そして、時、所、状況によって、発達障害の特徴が重く出たり、目立たなくなったりする。


発達障害やその傾向、性格が一階、うつや不安、強迫症状、時には統合失調症のような症状が二階と理解するとわかりやすい。もちろん、これに環境が影響する。


うつ病といっても、人によって症状の出方や経過が異なるのは、一階部分である性格や特性が異なるからともいえるのではないか。


また、我々が生きている社会も変わり、ひと昔前のような職人や第一産業など活躍する場所が減ったことも、発達障害特性のある人には生きづらい社会となっていることも指摘されています。

効率やスピード、コミュニケーション能力を過度に求める職場、年功序列という秩序がなくなった職場は、いづれもその傾向を持つ人が苦手とする環境でもあります。


発達障害の有病率の増加は、このような社会、文化的要因が大きく影響されているのではないかとも言われていますが、私もそのように感じています。



彼らにとって力を発揮する場を見つけられること。

総合的、平均的な力を求める場でなく、彼らの魅力と価値が認められ生き生きと過ごせること。

短所のように見えて、実は短所と長所が表裏一体となっていることも多い。

周りからみたらこだわりのようにみえても、深く考え抜く能力でもあります。


発達障害を少数派、定型発達を多数派として線引きするのではなく、皆が自らの能力を発揮でき尊重し合える世の中になってほしい。


人に接するのは苦手でも、得意な分野では天才的な発想で研究開発に繋がることもあり得るでしょう。発明家にはこのような少数派タイプが多いとも言われています。


企業管理者の方には、彼らが適材適所で能力を発揮できる環境整備をしていただきますようお願いいたします。


2019年7月25日(木)

 ランチョンミーティング〜お昼のひととき
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今日は朝から強い日差しとともに蝉が合唱していました。これから本格的な夏の暑さとなりますので、皆さま、どうぞお身体に気をつけてお過ごしくださいね。


さて、クリニックでは2ヶ月に1回、昼休みにスタッフが集まり、ミーティングを行っています。今日で52回目になります。

いつも午前診療が長引き、昼休みも交代でとることが多いので、皆でお弁当&スイーツを食べながら情報交換できる時間はとても貴重です。


ずっと課題となっている待ち時間の短縮については、13年前に予約診療を導入以来、皆の知恵を出し合ってきました。予約時間の間隔だったり、心理カウンセリングとの協働だったり。

しかし、なかなか予定通りにいかないことも多く、お待たせすることが度々あり、ご迷惑をおかけしています。患者さんには、そんな時にも嫌な顔をせず、かえって、大変ですねと声をかけていただくこともあり、感謝しています(^^)

今後少しでも待ち時間を減らせるよう工夫を重ねていきたいと思います。



そして、講習や講演会についての報告や意見交換も楽しみの一つです。

今日は、スタッフが児童精神科医の吉川徹先生のご講演「発達課題を抱えた子どもの進路選択の視点」について報告してくれました。


周りの大人が、その子の力を伸ばしていくために、一貫してその子に合った支援をしていくことが大切。

「この子が学校を卒業したら、どんな暮らしをしているだろう?」「そのときにはどんな力が必要になるだろうか」「今、何か行動するために必要なサポートはなんだろうか」。。

「逆算して考える」ということにハッとさせられました。


最後に。小さなクリニックでもチーム医療としてのコミュニケーションを大切にしています。

何より、患者さんに少しでも安心していただくためにチーム一丸となること、そして定期的に振り返ってメンテナンスすること。

特に心療内科・精神科では、医師だけでなくスタッフ全員、クリニック全体が精神療法的な場でありたいと思っています。

まだまだ足りない部分がありますが、よりよいクリニック作りに今後も努めてまいります。

お気づきのことがあれば、遠慮なくおっしゃって下さいね♪



2019年7月24日(水)

 うつ病の新治療と社会復帰〜クローズアップ現代より
投稿:

今日のNHKクローズアップ現代+うつ病100万人時代!では、最新のうつ病治療や社会復帰について取り上げられていました。

見られた方もいらっしゃると思いますが、少し紹介させていただきますね。


最新治療であるTMS(経頭蓋磁気刺激)

脳の背外側前頭前野を磁気刺激することで、脳の回復を行い、意欲・思考力の向上とともに、扁桃体の過剰な活動を抑制し、うつ症状の寛解を目指す治療法です。


日本では数年前から限られた医療機関において自費で治療を受けることはできましたが、今年6月から保険診療が適用されました。

抗うつ薬が効かない難治性うつ病が対象で、再発のリスクもあり継続治療が必要なこと、専門家が少なく、治療の標準化を行っていく必要があるなど、課題がありますが、治療の選択肢が増えるのは望ましいことだと思います。




そして、後半の社会復帰について。

番組でも、うつ病は医療だけでなく社会的なサポートが必要と言われていましたが、その通りだと思います。

仕事に復帰した後の再発も多いことから、就労移行支援に加え就労定着支援が3年まで受けられるようになり、少しずつではありますが、うつ病に対し社会の理解や支援が進んできているように感じます。


最後に、社会復帰で大切なのは?と聞かれて番組で言われていたこと。

 穏やかな踏み込み、カミングアウトして理解してもらうこと

 相手の立場に立つこと

 がんばらなくていい

 病気の向き合い方

 生き方を含めて、一人一人基準が違うので、自分らしく

 回復の目標は復職でなくても働き方を変えてもいい

 病気があっても、自分らしい生き方を

 自分のペースで


正にその通りだなと思います。

今までがんばってきたこと、まずは癒してあげて、ゆっくりと自分らしさを生かしていけるようになるといいですね(*^-^*)


2019年7月17日(水)

 心身のリフレッシュ 〜アクティブレストとパッシブレスト
投稿:

今年は梅雨が長引いていますね。

天候がはっきりしないと気分や体調もすっきりしないことが多いと思います。


今週は診療以外に外の仕事や書類書きに追われ慌ただしい1週間でした。あいにくの天気でしたが、思い切って土曜日の診療後、新幹線に飛び乗り、東京で束の間のリフレッシュをしました。




ここで休養のとり方についてのお話をしたいと思います。

疲れた時のリフレッシュ方法には、積極的休養(アクティブレスト)と消極的休養(パッシブレスト)があります。


自分の趣味、運動だったり旅だったり映画鑑賞だったり、人によって興味関心は異なりますが、好きなことをしてリフレッシュするのが、積極的休養。

一方、大の字になって寝そべったり、瞑想したり、睡眠を十分とって体と頭をゆっくり休ませるのが、消極的休養にあたります。


この2種類の休養を上手く組み合わせることで質の良い休養をとることができます。

普段デスクワークやじっとしていることが多い人は、体を動かすリフレッシュを多めに取り入れ、体を使うお仕事の方は、ゆったり過ごす時間を大切にされるのがお勧めです。


健康な時には、意識しなくても、この2種類の休養方法を適度にとっていることが多いですが、病気をした場合はどうでしょうか?


たとえば骨折などの怪我をした時を思い描いてみてください。骨折直後(急性期)は患部を動かさないようにギブスをして体を休めます。そして、治ってきたら(回復期)ギブスをとって、動きづらくなった体のリハビリをします。


うつなどの精神不調の際にも、同じようなことが言えます。

病気のなり始め(急性期)は、睡眠を十分とってゆっくり休みます(消極的休養)。そして徐々によくなってきたら(回復期)、元の生活に戻れるよう心身のリハビリをしていきます(積極的休養を取り入れる)。


もちろん、その方の病状や病期によっても異なりますので、ご自身がどのような回復状況にあるのか、今一度確認してみて下さいね。


疲れた時には自律神経も乱れやすいものです。ウォーキングや軽い体操などリズミカルな運動は、脳内神経伝達物質であるセロトニンの分泌を促し、気分や自律神経のバランスを整えてくれます。

疲れをため込まないためにも、アクティブレストとパッシブレストを上手に取り入れていけるといいですね。






2019年7月14日(日)

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